綸子(りんず)綸子は経・緯ともに生糸を用い、しゅす組織で地と文様を織りだし、製織後に精練した、滑らかで光沢のある白生地である。 光沢があって豪華な生地である。表地に用いられる綸子は打掛、振袖、訪問着、羽織、帯地など、下着としては襦袢などに用いられる。 天正年間(一五七三〜九二)、中国・明の織工が泉州の堺に釆て錦、金欄、緞子、綸子などの綿織物の技術を伝えたが、慶長年間(一五九六〜一六一五)に京都の織工が、そのころもてはやされた檜垣に菊の花文の中国綸子を模して京綸子を織り始めた。 元文三年(一七三八)になると関東の桐生でも綸子を産出した。 綸子は「綾子」とも称し、生糸を使い、地合いは五〜八枚綜絖(そうこう)の経綸子で、大紋、中紋、小紋の文様部分を緯綸子または綾の組織で表し、空引機(はた)で織った。 経に駒撚り糸が入ると駒綸子、緯に縮緬糸を織り込むと綸子縮緬と名称は変化する。 いずれも織り上げたままの生機を灰汁で精練、純白の生地に仕上げる後練り織物であるので,柔らかな風合いがある。精錬後に後染めの模様染め、無地染めの手が加えられる。現在の産地は丹後、小松、五泉、中屋、前官、出石など十一カ所。 |