日本の染色
について
 



着物原画木版画
「紅葉」

 

更紗(さらさ)

  

 皿紗、更多、紗羅陀、さらあさ、印華布(いんかふ)、華布(かふ)、印花布(いんかふ)、花布(かふ)、砂室染(さらさ)、暹室染(さらさ)、紗羅染(さらさ)と書かれ読まれてきた。木綿の生地(ほとんどが平織地、双糸織のものもまれにある)に手描き、型、ろうけつなどで、草花、虫、烏、獣、人物、幾何学文様を植物染料(動物染料など二、三を含む)によって模様染にしたものを指す。金、銀、雲母によって加工されたものもある。

  古渡り更紗は、インドで作られ十七、十八世紀ごろに日本へ伝来したものをいうが、その中には日本で染めたかのような縞や、小柄を散らしたものが見られる。

  意匠としては、扇・鹿・枕(香袋)。花菱・亀甲などが見られる。長崎・鍋島・堺・京などではこれらの更紗を模して和更紗が作られた。

  日本人は更紗の文様に、異国風な花であれば唐花手″、鶏頭のような花であれば鶏頭手″などと、名称をつけて分類した。手″という語は〇〇模様といったほどの意味である。

 江戸時代の中期に発行された書物『佐羅紗便覧』 『増補華布便覧』 『更紗図謙巴 には、地の染め色、文様の色指定などの決り事や、〇○手″の呼称が図版のかたわらに記されており、以降その名称が一般的になっている。

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