日本の染色
について
 



着物原画木版画
「紅葉」

 

友禅染(ゆうぜんぞめ)

 友禅染めは、江戸初期・17世紀の末に京都で発生した染色技法である。宮崎友禅の考案になるといわれてきたが、これは明らかな誤説とされている。
友禅染めの技法の確立のおかげで、染色図案の幅が広がり、いままで布の上に展開できなかった意匠の作成が可能となった。

日本の衣装の歴史を変えた画期的な発明と言える。
以下のような工程で製造される。

1 図案の作製 
古代衣装を参考にしたり、自然の写生をもとに、構想を練り、図案を作る。
地色や配色がきまり、意匠が完成すると、白生地を選ぶ。

2 仮絵羽縫 
白生地を湯通しして、きものや羽織の形に仮縫いする。

3 青花付け 
露草の花からとった青い下絵用の汲で、仮縫いした自生地に直接絵を描く。青花は水につけると色が散るのでこれを使う。この下絵が大切なところで、昔は京の画家が措いていたこともある。

4 糊置き 
仮縫いをほどき、布に伸子を張り、下絵に従って糊を置く。
糊にはもちごめ糊とゴム糊があり、防染の役をして白い線としてあらわれる。

5 地入れ 
染料の着きがよくなるよう、豆汁(ごじる)を自生地に塗る。

6 挿し友禅 
模様の配色を考え、小さな刷毛や細筆で彩色する。
ぼかし、重ね色などの効果もこの段階でされ、手描き友禅の基本的な技術の見せどころである。友禅の品格もきまる。

7 蒸し
挿し友禅のできた布を縫い合わせて反物として、彩色された染料が生地に定着するよう、摂氏百度以上の蒸し箱に入れ、約四十分蒸す。

8 伏せ糊
模様の上に伏せ糊をして汚染しないようにしておく。

9 地染め
地色の染料を引き染めする。黒染めの場合は何度も引き染めをする。

10 水もと
水洗のことで、糊や余分な染料を水で洗い流す。昔はこれを川の流れで洗ったが、今では屋内のタイル張りの川のような長い水槽に井戸水を使い洗う。ゴム糊の場合は、この後で揮発性の薬品で取る。

11 湯のし
生地幅を整え、絹の小じわをとる。

12 印金、刺繍
必要な部分に金銀箔を貼りつけたり、金泥で輪郭をくくつたりする。刺繍が加えられることで、一層豪華になる。

13 あげ絵羽
ふたたび仮縫いをして、模様がよくわかるようにする。

参考文献:日本発見 染めと織り 暁教育図書S56(花岡慎一)

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